設置場所の選定とわなの設置
捕獲場所の選定
くくりわなで効率的に捕獲するためには、獲物が頻繁に通っている獣道を探して、わなの設置場所を決めることが重要です。周辺の餌場、寝山(寝屋)、渡りなどを確認するとともに、足跡や泥すり痕、食痕などの痕跡を見て、新旧や獲物の体サイズ、利用頻度などを見極める技術が必要です。
また、獣道が枝分かれしている場合は、分岐点よりも手前にわなを設置することで、どちらに行く個体も狙うことができます。どうしても枝分かれした道の先にわなを設置せざるを得ない場合は、行かせたくない方の道に障害物を設置して、行動を制限する方法もあります。
なお、くくりわなの設置場所を決める際には、100kgを越える大型の個体が捕まったとしても、十分に支えることのできる根付け木があり、搬出もしやすい場所であることを確認しておくことも重要です。
わな設置場所の絞り込み
わなは、そこにしか足を置けない場所を選んで設置します。特に、急斜面を横走りする獣道は道幅も狭く、足を置く場所を絞りやすいため、捕獲に適した環境です。坂の降り口も、よく選ばれる設置場所です。
また、シカやイノシシは、障害物を避けて足を運ぶ性質があるため、木の枝や根、石などを避けて歩いた足跡を探して、わなの設置位置を決めるのも有効です。なお、そのような場所がない場合は、人為的にそのような環境を作ります。
※ 各項目は「動画で見る被害と捕獲技術」から抜粋した動画による捕獲技術の解説