箱わなでの捕獲事例

ここでは、県内でこれまでに取り組まれた小型箱わなでの捕獲事例を紹介します。
比較的軽量な箱わなは、設置や移動の労力が少ない反面、子連れや成獣が2匹以上の大きな群の場合、群れの一部を捕り逃がしています。群れごと捕獲するためには、十分に餌付け期間をとり、足跡やセンサーカメラの映像を元に蹴り糸の高さを調整するなどの工夫が必要です。


餌付け作業

餌付けによるイノシシ


遠隔監視型システムと囲いわなでの捕獲事例

捕り逃しのない群れごとの捕獲を目指すには、群れの数を正確に把握したうえで、全頭がわなの中心部に居るタイミングでわなの扉を閉める必要があります。
また、スレた(学習した)獣は、餌付けができても、警戒し、おりの中心に留まることはなく、わな入口付近を出入りしているので、捕獲するには最適のタイミングでわなを作動させる必要があります。
このため、愛媛県は県内のシステムメーカーと共同で生の映像を送ることができる遠隔監視型捕獲システムを開発しました。
システムによる捕獲では、餌付けから捕獲までの映像が自動で記録されるため、獲物の習性や捕獲前後の行動など、捕獲の参考になる情報が多く得られており、捕獲初心者の捕獲技術の向上にも役立っています。


箱わなでの捕獲

囲いわなでの設置


参考動画(タイトルをクリックください。)
  • 捕獲システムのでの捕獲
    ①群れの頭数やわな内での位置や行動を生の映像で確認できるため、捕り逃しのない確実な捕獲が可能になります。餌付けの最初の段階では、親は入口付近に留まり、子が食べる様子を見ています。(西予市野村町)

  • ②一度餌付けできると、毎日のようにわなの餌を食べに来ます。雄1頭と雌親子の2群れが餌付けされ、強い雄が別群れの幼獣を追い払っています。(雌は画面右上のわな外で様子を見ています。)(西予市野村町)

  • ③開発した捕獲システムを使えば、自宅に居ながらにしてわなの監視や捕獲の実行を操作することができます。(西予市三瓶町)

  • ④実際の捕獲シーン。雄イノシシを捕獲した7日後に、雌イノシシの親子を捕獲した様子です。映像を確認しながら、すべての個体が入り口に背を向けた瞬間を狙って扉を落としています。(西予市野村町)