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捕獲・殺処分

見回り・捕獲

わな設置後は、定期的に見回りをします。わなを設置した時には丁寧に埋め隠せていても、雨が降ったり、強い風が吹けば、土が流れたり、枝が落ちたりして、わなが露出したり、誤作動の原因となります。露出したり空ハジキしたわなは、速やかに埋め戻すとともに、設置したセンサーカメラによる映像や、現地で新しい足跡等を確認して、獲物の歩幅や障害物に対する反応を学習することで捕獲技術は向上します。


獣道に残った足跡の確認

獣の動きを確認するカメラ


また、獲物が捕獲された状態で長時間放置しておくと、ワイヤーや足が切れるリスクは高まるため、作業者や周辺住民の安全確保の観点からも、見回りは原則として毎日行うよう心がけてください。最近では、わな用の発信機なども市販されているので、必要に応じて活用しましょう。
わな設置後、しばらくしても新しい痕跡が増えなかったり、明らかに迂回されたような痕跡が見られた場合は、わなを移動します。


捕獲されて暴れるイノシシ

捕獲で破損したわな(上)


殺処分

くくりわなでの捕獲個体は、ワイヤーの長さの分だけ自由に動けるため、近寄る際は、注意が必要です。特に、イノシシは人に向かってくる性質があるので非常に危険です。ワイヤーが切れたり、掛かりが浅く獲物の足がわなから外れたり、足自体が切れたりすることも想定しながら、斜面の上側から慎重に近づくなどの対策が必要です。
銃器以外の方法で止めさしを行う場合は、鼻くくりや足錠などで獲物の動きを止めてから作業を行います。

参考動画(タイトルをクリックください。)
  • わなの空ハジキ
    (内子町)
    親イノシシが、警戒感なくわなを踏んでいますが、わなの枠を踏んで空ハジキしています。

  • わなの見回り
    (内子町)
    わなの設置後は、わなと獣道の変化を毎日観察します。映像では枠を踏んで空ハジキしたわなを掘り出し、再設置しています。

  • 捕獲時の様子
    (内子町)
    違和感なく環境の復元ができていると、獲物は警戒せず歩を進め、狙い通りの場所を踏み込みます。

  • 搬出
    (西予市野村町)
    食肉に利用する場合には、現地でしっかりと血抜きをした後、できるだけ獲物の体を傷めないよう搬出します。